ヘッドレスCMSの比較では、無料の有無だけでなく、配信上限、翻訳の管理単位、保守の担当を合わせて選びます。microCMS Hobbyは月20GBの転送枠、Contentful Freeは月10万APIコールで学習・検証用途に限定されます。Newtは新規スペースを作れず、2026年11月24日13:59に終了予定です。根拠は以下の公式リンクで確認できます。

ヘッドレスCMS6製品の比較表

無料枠は各製品のFree・Hobby、Strapiは自前運用のCommunityを基準にします。予約公開などは利用に必要なプランも記載します。API欄は主要な制約であり、全エンドポイントの制限一覧ではありません。料金・提供条件は変わるため、契約前に公式ページで再確認してください。

比較項目

microCMS

Newt

Contentful

Sanity

Strapi

genko.me

ホスティング

SaaS

SaaS、終了予定

SaaS

Content Lakeはホスト型、Studioは配置先を選択

自前運用またはCloud

SaaS

無料枠

Hobby:3人・5 API・1万件

既存Free:1人・10モデル。新規スペース不可

Free:10人・2ロケール、商用利用不可

Free:20席・1万ドキュメント、公開datasetのみ

Community:ライセンス無料、インフラ費別

Free:3名・保存5GB、API数・件数上限なし

API・配信制限

呼び出し回数無制限、月20GB超で停止。GETはサービス単位60回/秒、エッジキャッシュ分を除外

Freeは月100万回・転送100GB、超過停止

Freeは月10万コール・CDN帯域50GB、超過利用なし

Freeは月API 25万回、API CDN 100万回、帯域100GB

自前は製品の回数枠なし、設備次第。Cloud Starterは月10万回

配信は1キー300回/分、帯域・転送量は公正利用条件あり

多言語

言語別記事・API・フィールドなどを設計

公式の専用ロケール機能は確認できず

Freeは2、Liteは3ロケール

言語数上限なし。フィールド単位・文書単位を設計

i18nでロケール別管理

Freeはメイン+サブ1言語、Plus・Proはサブ言語数無制限

予約公開

開始・終了予約、Hobby対応

公開・非公開のスケジュール

Lite以上

Scheduled draftsはGrowth以上

ReleasesはCMS Growth・Enterprise

Free対応、言語別に設定

編集体験の軸

リッチエディタ、本文はHTML配信

リッチテキストとMarkdown

構造化Rich Text、エントリ・アセットを埋め込み

Studioをカスタマイズ、リアルタイム編集

モデルに沿う入力とBlocksエディタ

スキーマ入力とリッチテキスト

データ書き出し

APIで取得、管理画面CSVはTeam以上

APIでJSON保存、アセットは一括ZIP

公式CLIでcontent・modelを書き出し

datasetのExport API・CLI

CLIでデータ・関連・ローカルファイル等

CSV・JSON、ファイル本体・履歴は含まない

公式MCPサーバー

あり、ホスト型・ベータ

公式案内を確認できず

あり、リモートとローカル

あり、ホスト型

あり、5.47.0以降に内蔵、設定で有効化

あり、OAuth対応のホスト型

「確認できず」は非対応の断定ではありません。Newtの多言語・MCPは、導入判断に使える公式仕様を確認できないため、対応済みとして評価しません。編集体験欄も使いやすさの順位ではなく、試す操作の違いです。

Newtは新規導入ではなく、既存運用の移行対象です

公式終了FAQでは、新規スペース作成は2025年5月20日で終了し、全サービスは2026年11月24日13:59に終了します。終了後は管理画面・APIを使えず、コンテンツやアセット等も削除され、復元できません。まだ稼働していることと、新しく採用できることを区別してください。

既存利用者は候補選びと並行して、原稿と画像・添付ファイルを退避します。計画の組み方はNewtの移行先の選び方にまとめています。

無料CMSの比較で混同しやすい3点

リクエスト数、転送量、保存容量は別です

microCMSの回数無制限は、転送量や毎秒の制限がない意味ではありません。genko.meの5GBは保存容量で、月間配信枠ではありません。同じオーナーの個人・無料チームで容量を共有する条件もあります。Sanityでは通常のAPIとAPI CDNを別々に数えます。それぞれ上表の料金・制限ページが根拠です。

比較用の例として、月1万回の取得で1回100KBなら、本文だけで約1GBです。実際は画像、再ビルド、キャッシュのヒット率も測ります。ページビュー数をそのままAPI回数へ置き換えると、必要な枠を誤ります。

無料枠の用途と公開範囲も見ます

Contentful Freeは、利用制限で学習・検証用途に限定され、商用用途には使えません。小規模だから無料で本番利用できるとは判断しないでください。Sanity Freeは公開datasetのみです。下書きや秘密情報を含む運用では、公開・非公開の仕様まで確認します。

Strapiの無料ライセンスと運用費は別です

Communityを自前で動かす場合も、サーバー、DB、バックアップ、更新対応の担当が必要です。CMS料金表とCloud料金表は別に読みます。Cloudの掲載プランはStarter・Pro・Businessで、古い無料Cloud枠の紹介を現行条件として扱いません。予約公開に使うReleasesのCMS契約も、ホスティング契約とは分けて確認します。

多言語対応のCMSは何を比べるべきですか

言語数に加えて、翻訳の単位、未翻訳時の応答、公開の独立性を比べます。microCMSは公式ヘルプに沿って記事・API・フィールドの分け方を選び、Sanityは文書単位かフィールド単位かを設計します。標準の言語版運用を試したい場合は、Contentful、Strapi、genko.meの仕様から候補を絞れます。

genko.meでは言語版ごとに公開状態と予約を管理できますが、翻訳元を更新しても自動同期しません。本文は容量へ加算されます。多言語ガイドにあるフォールバックも含め、英語以外の必要な言語で試してください。

比較テストでは、日本語を公開し、別言語を下書きにして、その言語を指定した取得結果を確認します。続いて翻訳だけを公開・更新し、他言語への影響とキャッシュ更新を確認します。自動翻訳が必要なら、言語版を保存できる機能と翻訳処理を別要件にします。

どの状況にどれが合いますか

以下は表の仕様からの選定目安です。すべてを満たす一製品を決めるより、必須条件で2候補まで絞ると検証を進めやすくなります。

  • HTML本文で既存サイトにつなぎたい: microCMSを候補にします。すでに編集が定着しているなら、移行より適切なプランへの変更が小さな負担で済む場合もあります。

  • ロケールを備えた運用と構造化コンテンツを試したい: Contentfulを候補にします。商用ならFreeを前提にせず、必要なロケール数と有料条件を見積もります。

  • 編集画面と翻訳モデルを開発で作り込みたい: Sanityを候補にします。自由度と、Studio・スキーマを保守する時間を合わせて評価します。

  • CMSサーバーやデータの配置を自分で管理したい: Strapiの自前運用が候補です。保守担当を置けない場合は、Cloudや他のSaaSも含めて比較します。

  • 小人数で言語別公開・書き出し・MCPを試したい: genko.meも候補です。Freeの3名、共有5GB、サブ1言語、配信レートを実データに照らします。

  • Newtを運用中: 新規採用の比較より、期限内の退避と切り替えを優先します。

microCMSとgenko.meの詳細な機能比較は比較ページ、Hobbyの判断は無料プランの制限を参照してください。

最後に、同じ原稿を保存・プレビュー・予約・公開・書き出しまで通します。本文、参照先ID、翻訳、画像本体が取り出せるかを確認し、公開サイトへの反映時間と編集者の手作業を記録します。仕様表を通過した後の採否は、この結果と保守費用で決めます。

よくある質問

無料で商用サイトを作れますか?

無料の表記だけでは判断できません。特にContentful Freeは商用利用不可です。各候補の利用条件、量の上限、必要な公開機能を確認してから選びます。

多言語CMSは言語数が多ければ有利ですか?

必要な言語数を満たしたうえで、翻訳単位と公開状態、未翻訳時の応答を確認します。言語数が無制限でも、翻訳本文の容量や保守作業は残ります。

公式MCPがあればAIから同じ操作ができますか?

操作範囲、認証、権限は製品ごとに異なります。ドキュメント検索と原稿の更新・公開を分け、利用するMCPクライアントで必要な操作ができるか確認します。各社の公式MCPサーバーの違いは、公式CMSのMCPサーバー比較で詳しく確認できます。

書き出し対応なら完全なバックアップになりますか?

出力範囲によります。たとえばgenko.meのCSV・JSONにはファイル本体と履歴が含まれません。データと画像、スキーマをそろえ、別環境で読み戻せるかまで試してください。