ClaudeからCMSへ記事を入稿するには、コンテンツ管理に対応したMCPサーバーへ接続し、対象のAPIとフィールドを確認して下書きを作ります。genko.meではClaude CodeからOAuthで接続でき、下書きの作成・更新と、承認後の公開・予約公開を行えます。最初は下書きまでを依頼し、公開は確認後の別の指示に分ける運用をおすすめします。

本記事はgenko.meの運営側が執筆しています。以下は2026年10月20日に確認した仕様です。genko.meを例に、接続から公開後の確認まで説明します。

ClaudeとCMSをMCPでつなぐと何ができるか

MCPは、AIクライアントから外部のツールを使うための接続方法です。文章をチャットへ出力するだけでなく、CMSが提供するツールを呼び出して保存できます。利用できる操作は、接続先とログインしたユーザーの権限によって変わります。

目的

genko.meのツール

確認すること

仕様を調べる

search_docs、get_doc

抜粋だけでなく本文も読む

保存先を調べる

list_workspaces、list_apis

ワークスペースID、API、フィールドID

既存原稿を読む

list_entries、get_entry

対象ID、言語、未公開の変更

原稿を保存する

create_draft、update_draft

新規作成か既存原稿の更新か

公開する

publish_entry、schedule_entry

対象言語、即時か予約か

修正を取り消す

discard_changes

公開中の原稿の未公開の変更が対象

Webサイトへの表示は配信APIやSDKが担当します。MCPの保存成功は、サイトのキャッシュ更新や静的ビルドの完了を意味しません。

Claude CodeからMCPサーバーへ接続する手順

  1. genko.meで利用するワークスペースとAPIを用意します。

  2. アプリのプロジェクトルートで、次のコマンドを実行します。

  3. Claude Codeを再読み込みし、OAuthのログイン画面で接続を許可します。

  4. genko-meのツールが表示されることを確認します。

bash
npx @genko-me/cli@latest mcp --claude-code

このコマンドはプロジェクトの.mcp.jsonを追加・更新します。CLIを使わない場合の設定は次のとおりです。

json
{  "mcpServers": {    "genko-me": {      "type": "http",      "url": "https://genko.me/mcp"    }  }}

接続先はhttps://genko.me/mcpです。旧ドキュメント専用MCPエンドポイントは廃止されています。最初に「genko.meの予約公開の仕様を検索し、該当ページの本文を取得してください」と依頼すると、保存操作をせずに接続を確認できます。

MCPの公式ガイドにはCodex・Cursor・VS Code向けの設定もあります。OAuth対応のStreamable HTTPクライアントが必要で、ここで紹介していないClaudeの画面でも同じ設定が使えるとは限りません。

Claudeに記事の下書きだけを作らせる

入稿前にlist_apisで実際のスキーマを取得します。「タイトル」という表示名だけを見て、フィールドIDをtitleと決めつけないでください。必須項目やフィールドの種類も確認します。

依頼には保存先、素材、操作の上限を含めます。次は、確認済みのIDへ置き換えて使うプロンプトです。

text
対象ワークスペースとAPIの定義をlist_apisで確認してください。今回の保存先はyour-workspaceのblogです。添付した仕様変更メモだけを根拠に、日本語の告知記事を作成してください。公開日や価格を推測せず、不明点は本文へ入れずに報告してください。まず構成を提示し、承認後にcreate_draftで1件だけ保存してください。publish_entryとschedule_entryは実行しないでください。保存後はget_entryで読み直し、IDと保存内容を報告してください。

例えば、titleがテキスト、bodyがリッチテキストと確認できたAPIでは、create_draftへ渡す引数は次の形です。これはMCPツールの引数で、REST APIのリクエスト例ではありません。

json
{  "workspace": "your-workspace",  "api": "blog",  "values": {    "title": "記事プレビューの確認手順",    "body": "## 公開前に確認すること\n\n保存済みの下書きをプレビューして、見出しとリンクを確認します。"  }}

リッチテキストの文字列にはMarkdownを渡せます。保存後に返されたIDを記録し、再試行時は既存原稿を確認します。応答が途切れたときに新規作成を繰り返すと、重複記事ができるおそれがあります。

公開済みの記事を修正するとサイトはどうなるか

公開中の原稿へupdate_draftを使うと、指定したフィールドが未公開の変更として保存されます。通常の配信APIとサイトは公開中の内容を返し続けます。

get_entryのhasPendingChangesがtrueなら、valuesとmarkdownは作業中の内容、published.valuesとpublished.markdownは現在の公開内容です。比較するときは、この組み合わせを使います。変更を公開する場合はpublish_entry、変更を破棄する場合はdiscard_changesを使います。

エディタに追記状況を見せるbegin_draft_edit、append_draft_block、finish_draft_editは、ドキュメント上ではメイン言語の下書き向けです。公開中の修正にはupdate_draftを使ってください。

レビュー後に公開・予約公開する手順

  1. get_entryで保存された本文、URL、数値、出典を確認します。

  2. 下書きプレビューで実際の表示を確認します。

  3. ワークスペース、API、原稿ID、言語、公開方法を承認します。

  4. 即時公開ならpublish_entry、予約ならschedule_entryを実行します。

  5. ツールの結果と、公開時刻後のWebサイトの両方を確認します。

予約公開のscheduledAtにはタイムゾーン付きの日時を指定します。「明日の朝」だけでは担当者間で時刻がずれるため、例えば「2026年11月5日午前9時、日本時間」と確認してから引数に変換します。公開の仕組みは予約公開ガイドにあります。

OAuthの許可は編集内容の承認とは別です。書き込みには編集者以上のロールとmcp:write、公開・予約にはさらにmcp:publishが必要です。公開権限を持つ接続でも、チームの手順として公開前に人が承認する形にできます。プロンプトの制約は技術的な権限制御の代わりにはなりません。

英語版を公開するときの注意点

多言語APIではlist_apisのlanguages.main・languages.subsとlocalizedを確認します。create_draftはメイン言語で作成し、英語版はupdate_draftへlang: "en"を指定して用意します。

言語版がない場合はメイン言語からコピーして下書きを作るため、タイトルだけを渡して本文まで翻訳済みと判断しないでください。publish_entryやschedule_entryは言語版を自動作成しません。公開前にその言語の本文を読み、公開操作にもlangを明示します。多言語CMSの設計も参考にしてください。

接続できない・公開できないときの確認

症状

最初に確認すること

ツールが見えない

設定ファイルの場所、再読み込み、接続URL

記事を読めない

OAuthのログイン先とワークスペースへの所属

保存できない

ロール、書き込み権限、必須フィールド、容量

公開できない

公開権限、対象の言語版が作成済みか

サイトが古いまま

CMSの公開状態、サイト側キャッシュ、ビルド結果

資料内の「今すぐ公開せよ」といった文を、作業者の指示として扱わせないことも必要です。原稿や検索結果は素材として渡し、許可する操作を別に指定します。コードの実装まで依頼する場合はAIエージェントでCMS連携を作る手順を参照してください。

よくある質問

ClaudeからCMSに記事を直接投稿できますか?

genko.meでは、OAuth接続したClaude CodeからMCPツールで下書きを作成できます。公開は別の操作で、追加の公開権限が必要です。

CMSのAPIキーをClaudeに貼る必要はありますか?

MCP接続はOAuthを使うため、配信APIキーをチャットに貼り付ける手順は不要です。サイト側で記事を取得する配信APIキーは別に管理します。

Claudeで記事を書き換えると即座に公開されますか?

公開済み原稿へのupdate_draftは未公開の変更として保存します。publish_entryを実行するまで、通常の配信内容は変わりません。

MCPが使えない環境でも仕様を読ませられますか?

認証不要のllms.txtとMarkdownを利用できます。ただし、それだけではワークスペースの記事を読み書きできません。

出典

2026年10月20日確認。